シチュエーション

(ペルー・リマ 重病患者の小児科)

私Capoが今までどのような機会でマジックショーをしてきたかをざっとご紹介しますと、

日本では思い当たるところで、企業のパーティー、各種懇親会、新年会、忘年会、納涼会、クリスマスパーティ、ゴルフコンペ、ライオンズクラブ、ロータリークラブなど奉仕団体や異業種交流会などの行事、保育園、幼稚園、学校、結婚式、同窓会、婚活パーティ、結婚記念日、お店や会社のアニバーサリー、音楽コンサートのオープニングやディナーショー、観光客向けの送迎会、誕生日会、フェスティバル、ライブハウス、神社や商店街の夏祭り、市のイベントなどです。

海外ではこれに加えてコンサートやライブ演奏つきのディスコでのミュージシャン交代時のインターバル、サッカーの試合中のインターバルなどがありましたが、中にはマジックショーで来客を喜ばせるという目的にとどまらない、マジックをツールとしてこれらと全く違う使い方で依頼された例があるので紹介します。

ある南米の化学薬品を扱う会社では月に一度、リサ テラピア(Risa terapia = 笑いのセラピー)という、社員を全員集めてアーティストを呼んでみんなで笑おうという日が用意されています。

単純に笑いはリラックス、気分転換、ストレス解消など健康に良いとされてますが、この会社が笑いのセラピーを行う目的は一人一人の健康への効果に止まらず、社員みんなが同じ空間で笑い、感動を共有することにより社員同士がより打ち解けあい、仕事のリズムが円滑になり、業務の効率を上げるというものです。

お互いを好ましくない感情を抱いている者同士も、会社の人が同じ部屋で同じものを見て笑うとネガティブな感情が減っていくんだと説明されてましたが、言われてみれば納得できる気がします。
この会社は規模は小さくてもおそらくエリートの集まりだと思われますが、それにしても南米という第三世界で日本よりもよほど進んだ考え方があるものだと感心しました。

(ペルー・コーマス・リマ郊外貧困区域)

これに近い発想で、取引先との交渉、商談、また総会の前に10分ほどマジックショーを共有してお互いリラックスしたところで本題に入るという段取りで依頼されたことがあります。

日本では会議や儀式が終わってディナー兼懇親会に入りるときに、ようやく「では、いよいよ本日のお楽しみ、マジックショーとなります!」が、お堅い話の前に先にみんな仲良くなっておこうという逆の発想です。

これはD・カーネギーの「人を動かす」やナントカ流交渉術などに書かれてあることと同じ、まず相手の気持ちをポジティブにしておいてそこから話を進めるとスムーズにいきますよ、というのと同じですね。

もうひとつ紹介します。

あるレストランでサプライズでプロポーズをするので、その前に彼女をマジックで盛り上げておいてくれという依頼もありました。
このときは二人のテーブルで何も知らない彼女に指輪を魔法的に出現させて渡すところまでが私の仕事でした。

打ち合わせどおり二人が席に着いてからのマジシャンの登場に彼女はきょとんとしてました。「誕生日でもないのに」とよく分からないという感じでしたが、マジックをはじめると爆笑したりシリアスなマジックに引きこまれたりで、最後に指輪を出現させてお渡しして私の仕事の終了でした。

店の従業員達も興味心身で扉の影からずっと見てて、こちらもどうなることかと思いながらマジックをしていましたが、そのカップルはその夜めでたくハッピーエンドを迎えました。

「今日はマジックショー楽しかった」と人の心が和むと、さらにそこからプラスのものを生み出せるかも知れません。

日本でもマジックにこれくらいの価値を見いだしていただける日が来ると嬉しいです。

(ペルー・リマ郊外・ビジャ・マリア・デ・トゥリウンフォ・貧困区域の教会)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です